日々の様子

日々の様子

嵩山大念仏が開催されました!

 8月15日(金)午後7時より、2025嵩山大念仏が開催されました。

 豊橋で唯一残っている大念仏。

 それに嵩山っ子たちが文化の継承者の一人として参加しています。

 子どもたちにとってもめったにできる経験ではないと思い、いつまでも継承されていくことを願いながらシャッターを切っていました。

 大念仏は、昔は旧盆の三日間にわたって行われたもので、初日は部落で、二日目は小学校の校庭で、三日目の夜は正宗寺で盛大に行われたそうです。嵩山の大念仏は他町村のと違って、打込み・念仏・和讃・宝歌・ねり・ささら踊りの七通りからできていて他には見られないものらしいです。

 まず、道行きといって高張提灯を先頭にして、ついで、灯袋(八角形の灯籠)太鼓・鉦・笛・笠冠りの順に子どもから青年・大人にいたるまで賑やかに列をなしてお寺や学校へ行きます。(現在では学校のみ)

 大念仏は、最初打込みから始まります。打込みというヒュールヒュールの笛や鉦に合わせて少年が日本のバチで跳ぶようにして力強く太鼓を打つことです。

 その次は「南無阿弥陀仏」の念仏申しです。夏の夜、静かな森に涼しい声をひびかせて大人たちが念仏を歌い出すと少年たちはそれに合わせて跳びはねながら太鼓を打ち鉦が鳴る、正面におかれた灯袋の明かりがほのかにゆれて情味豊かな中に先祖を思う心も湧いてきます。

 和讃も祖先をまつる意味のもので盆の供養の歌です。次の大踊りや宝歌になると盆踊り調のもので歌枕の内容も鎌倉時代またはそのあとの時代の生活風俗が歌われています。

 宝歌には源義経に始まる鎌倉時代を祝福したものがあってその節にも力が満ちてくるし、太鼓も青年が汗して打つ程、力強く動作にもあやがあって見事だそうです。あるいは、はうように、舞うようにして太鼓を打つ青年に合わせて笠冠りはすわって笠でうなづいたり、立ってささらを鳴らすなど立体的な構成で踊り歌が融合しているあたりは一つの芸術美とさえ感じられるそうです。

 笠冠り(6才~8才の子供が一文字笠を かぶる)は手にささら(竹でつくったもので摺り合わせて音を出す)を持ち踊り全部へ共演するので大変のようです。それぞれの歌に合った動作をしなければならないのでこれを指導する人(才振りという長い竹に白い切り紙をまいたものを持って指示する)も大変な役目のようです。

 炎舞会の皆さんが参加した子どもたちに手筒花火を!

 手筒も奉納されました。

 最後はささら踊りでした。オレンジの光のなか、子どもたちと校区の皆さんが舞う光景はとても幻想的な雰囲気さえ感じさせるものでした。

 豊橋に唯一残る大念仏。嵩山の皆さんがずっと大切にされてきたからこそ残っているものと思います。

 嵩山の子どもたちはこの貴重な伝統文化にかかわることができます。

とても貴重な経験となるはずです。これから大人になっていきますが、継承者の一人として、いつまでも大切に守っていってほしいと願います。