豊橋・学校いのちの日

令和8年度 豊橋・学校いのちの日

昨夜からの雨が上がり、朝から強い日差しが照りつける蒸し暑い一日となりました。

職員朝礼では、「豊橋・学校いのちの日」を迎え、16年前の痛ましい事故を決して風化させることなく教訓として受け継ぎ、子どもたちの命を最優先にした安全・安心な教育活動の実現に向けて、教職員一人一人が危機管理意識を高めることを改めて確認しました。

 

 

 

 

 


生徒たちは、通常より1時間ほど遅らせた登校で、安全を第一に考えながら落ち着いて登校することができました。昇降口では、各学年の教員が登校してきた生徒たちを温かく迎え、一人一人の無事を確認しました。生徒たちの安心した表情から、学校生活を大切に思う気持ちが感じられる朝となりました。

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放送集会では、全校生徒・全教職員で西野花菜さんのご冥福をお祈りし、黙祷を捧げました。

校長先生からは、「豊橋・学校いのちの日」についてお話がありました。16年前のこの日、本校1年生だった西野花菜さんの尊い命をカッターボート事故によって奪ってしまったことへの深い反省と、その教訓を決して風化させることなく、安全な学校づくりに生かしていくことの大切さについて話がありました。

また、章武館西側のハナミズキや花菜花壇、花菜文庫など、花菜さんをしのび、安全な学校づくりへの願いが込められた場所や活動を今後も大切に守り続けていく意義についても話がありました。

生徒たちは各教室で真剣な表情で話に耳を傾け、命の尊さと安全の大切さについて改めて考える時間となりました。

 

 

 

 

 

 


続いて、避難訓練を実施しました。

実際の災害発生時には、生徒が授業や委員会活動、移動中など、それぞれ異なる場所にいることが想定されます。そこで今回は、生徒が必ずしも自分の学年・学級にいるとは限らない状況で、全校生徒の安全確認を迅速かつ確実に行う訓練を行いました。

1~3年生の生徒たちは、体育館や他学年のフロアなど、普段とは異なる場所へ避難しました。教職員は互いに連携を図りながら、一人一人の所在を確認し、各場所にいる生徒の情報を正確に共有・報告することで、全校生徒の安全確認を行いました。

今回の訓練を通して、「一人の見落としも出さない」という意識を全教職員で共有するとともに、緊急時における迅速な情報共有と組織的な対応の重要性を再確認しました。生徒の命を守るための実践的な学びの機会となる有意義な訓練となりました。

 

 

 

 

 

 


「遺後(いのち)の授業」では、絆画(きずなえ)作家の大村順先生をお招きし、「まじめで優しいあなたに贈る大切な話~大切な人を亡くされたご遺族のその後の話から命を考える~」をテーマにご講演いただきました。

大村先生は、亡くなった大切な人と「生きていたら迎えていたはずの未来」を絵に描く「絆画(きずなえ)」の活動について紹介されました。この活動は、27歳で亡くなった親友のご家族のために描いた一枚の絵がきっかけとなり始められました。

講演では、多くのご遺族との出会いを通して感じたこととして、「一人の死は、その人を大切に思う多くの人たちの人生にも大きな影響を与えること」「どんな人にも、その人の幸せを願い、大切に思っている人がいること」が語られました。また、自死は特別な人だけに起こるものではなく、誰にでも起こりうる心の病が背景にあることや、つらいときには一人で抱え込まず、周囲に相談したり助けを求めたりすることの大切さについても話されました。最後に、「無条件に自分を大切に思ってくれる人の存在を忘れないでほしい」「心が苦しいときは少し弱く生きてもよい」というメッセージが送られました。生徒たちは真剣な表情で耳を傾け、命の尊さや人とのつながりの大切さについて深く考える貴重な時間となりました。

講演後には、本校教員をモデルにした似顔絵の実演も行われました。大村先生は、モデルとなった教員と会話をしながら、その人の人柄や思いを引き出し、わずか3分ほどで温かみのある似顔絵を描き上げました。生徒たちは、その見事な技術だけでなく、一人一人の個性や魅力を大切にして絵に表現する姿にも引き込まれていました。

 

 

 

 

 


午後からは、体育館で全校集会を行いました。まず、生徒会執行部から、花菜さんが言葉とデザインを考案した黄色い旗「夢があるっていい」の紹介がありました。

続いて、「88文字の感謝の手紙」の紹介や群読、そして章南中学校で歌い継がれている追悼歌「未来(あした)へ」の歌唱を行いました。生徒たちは、詩や歌詞に込められた思いを感じながら、一つ一つの言葉を大切にして声を合わせました。

集会を通して、感謝や希望、命の大切さについて改めて考えるとともに、生徒一人一人の心が温かくなるひとときとなりました。

 

 

 


     

 

最後に、運動場でバルーンリリースを行いました。花菜さんが好きだった黄色のバルーンに、全校生徒と全教職員一人一人がメッセージを添え、大空へ放ちました。

生徒たちは、それぞれの思いを込めてバルーンを見送りました。振り返りの中では、「みんなの思いを書いたメッセージが世界の誰かに届き、少しでもその人の力になれたらいいなと思いながら飛ばしました。自分や周りの人には、大切に思ってくれる人がいるということを忘れずに生きていきたいです。」という感想が聞かれました。

バルーンに託した思いとともに、命の大切さや人とのつながりについて改めて考える機会となり、生徒一人一人の心に温かなメッセージが残る時間となりました。