日誌

散り落ちたサクラを眺めて

  サクラがすっかり散り落ちて、いつもとは違う風景の中で、新しい年度が始まりました。

今年度は、6日、102名の子どもたちの入学式が行われ、会場の体育館が満開のサクラのように華やかになりました。彼らを迎える6年生も、最高学年の自覚の中で、1年生の心がさらに元気になるようなパーフォーマンスを、寸劇や歌で披露してくれました。

 振り返れば、春休み中、事前に学校の下見をして気持ちを馴らそうと、新入学生を連れた親御さんにも出会いましたし、新しい教室で、子どもたちを気持ちよく迎えようと、窓や床を拭き、机を整頓する先生の姿もありました。それぞれの人たちが、はじまりの時に備えて、しっかり準備する光景に、心が動きました。

 サクラは散ってから、3か月後ぐらいには、早くも次の花芽をつけるそうです。しかし、その花芽は、いったん冬眠し、暖かくなるのを待って一斉に咲くと聞きました。サクラが一斉に咲けるのは、早く準備し、その時をじっと待つ時間があるからなのでしょう。

 教育も未来への準備の営みです。将来、子どもたちの人生に、満開のサクラを咲かせるように、一つ一つ準備をしていこう、サクラの樹を眺めながら、そんなことを思いました。今年度も、どうぞよろしくお願いします。