学校日誌
ユネスコスクール活動事例集第9集に、南稜中の活動が掲載されました
愛知県教育委員会生涯学習課 https://www.pref.aichi.jp/site/social-education/unesco-kasseika.html
3年生を送る会
2月25日(金)の5・6限に3年生を送る会が行われました。1,2年生の実行委員が中心となり,3年生に楽しんでもらえるような企画を考えながら,各学級や部活動単位で発表を行いました。在校生は、発表に使う小道具を「これ,遠くからでも見えるかな。字をもう少し大きくしたほうがいいんじゃない。」と試行錯誤しながら製作するなど、3年生を思う気持ちが伝わってきました。また、どの生徒もしっかり役割分担ができていて,今の自分にできることを精いっぱい取り組んでいる姿から,3年生に感謝の気持ちを伝えたいという思いが感じられました。それに加え、3年間の思い出ビデオや3年職員による劇などが披露されました。それを見ている3年生の笑顔はとても素敵でしたが、同時に、大好きな南稜中学校を巣立たなければならない寂しさも感じられました。
卒業を控えた3年生の授業のようす
南稜中学校では,1年生の総合的な学習の時間をはじめるにあたって,まず「持続可能な開発目標(SDGs)」について学びます。その後,梅田川を題材に,海ごみや水質汚染など環境問題の解決に3年間取り組みます。また,教科学習でもSDGsを意識した授業を展開します。例えば,中1理科ではプラスチックの利便性と問題点を,中3社会では貧困とフェアトレードを,中3英語ではレアメタルと絶滅危惧種を扱います。そんな中学校生活を過ごした3年生は,持続可能な社会の実現についてどう考えているのでしょうか。理科の授業のふり返りから,一部抜粋して紹介します。
●私たちが豊かな生活を送れているのは,何かを犠牲にして成り立っているんだと思いました。そのせいで,動物や植物,地球が苦しい思いをしているのに,私たちはただのんきにこの生活をしてはいけないと思いました。
●今まで人間が発展することだけを考えて自分勝手に自然を破壊していき,今,その仕打ちをされているんだと思う。私たちは自然界に生かしてもらっている自覚をもち,一つ一つの行動に責任を持たなければいけない。
●飲み水を手に入れるのも困難な人がいるにも関わらず,資源を無駄にしているのはよくない。人間,動物,植物が共存し,それを持続できる世の中をつくることが大切。そのために,コンビニやスーパーの昼間の照明の強さを落としたり,服や食器・文房具を長持ちさせたりするとよいと思う。
●電気自動車自体がCO2を出さなくても発電所がCO2を出していては意味がないと思う。日本は火力発電に頼っているので,再生可能エネルギーの発電効率を上げる必要があると思う。
●技術が発展し,私たちの生活が豊かになるのはいいけれど,そのせいで資源がなくなったり,一部の人や地域に悪影響を与えるのはよくない。5Gや無人自動車など言われていますが,あまりやりすぎるのもよくないのではないかと私は思いました。電気自動車のバッテリーであるリチウムイオン電池を製造するのに必要なリチウムやコバルトを採掘する国では環境破壊や児童労働といった別の問題が発生している。
●人間が今の自分たちのことしか考えていないと将来生きる人たちの生活に大きな影響が出てしまうので,将来のことを考えて今を生きることが大切だと感じました。
●これから10年後,100年後も地球がいい環境であれるように,僕もできることを今からでもやっていこうと思いました。まずは,買い物にマイバックを持っていくことから始めようと思います。
●車も水素で動くものがあるので,他の機械も水素で動くようになれば,化石燃料の使用を減らし,CO2の排出を減らすことができる。日常生活では過剰梱包をなくしたり,夜遅くまで起きているとエネルギーをたくさん使うので早く寝て電気代を減らしたりしようと思いました。
●なるべく公共交通機関を利用すると一人が出すCO2の量を減らすことができるし,経済がよりまわるので一石二鳥ではないかと思いました。
●塾に行く時も遠くに行く時も,晴れや曇りの日は基本自転車を使っています。消しゴムはつまめるギリギリまで使うし,古い服は油拭きにしたり,古い靴下は中に手を通してほこり取りにしたりするなど,第二の人生を与えてからいつも捨てています。これからはさらに自分ができることを見つけて取り組んでいきたいです。
3年生奉仕活動
エコキャップ運動にご協力ありがとうございます
南稜中では,昇降口にエコキャップ回収箱を設置し,常時回収できるようにしています。ペットボトルのキャップは,ごみとして焼却処分すると地球温暖化の原因となるCO2が発生してしまいます。しかし,860個集めて協力企業に届けると,1人分のワクチン代に換えることができます。このことから,SDGsのゴール3「すべての人に健康な福祉を」ゴール13「気候変動に具体的な対策を」の達成につながると考えています。本日,回収されたエコキャップをESD委員が協力企業に届ける準備を行いました。回収箱の中からキャップを取り出すと,さまざまな色・形・大きさのキャップが出てきました。エコキャップとしてワクチンに換えることができるのは「飲料のペットボトルキャップ」のみです。今回,写真のような回収できないキャップ(醤油や調味料のキャップ,飲むヨーグルトのキャップ,焼酎ボトルのキャップなど)も多く含まれていました。異物を取り除き,重さをはかると,31.8kgありました。これは,ワクチン15人分にあたります。
エコキャップ運動は,誰でも簡単に協力できるボランティアです。各家庭で集めたエコキャップはぜひお子さんに持たせてください。そして,学校と家庭が協力して,ESDをすすめていけるよう,今後ともご協力をお願いします。
第2回くすなん会
学校給食委員会
2年生総合(梅田川総まとめ)
1月18日(月)1時限,2年生の総合で「梅田川サミット最終章」と題して,未来の梅田川について話し合うグループミーティングを行いました。これまでに学んできた梅田川の総まとめとして,どんな梅田川にしていきたいか,そのためにはどんなことをすればいいのかを発表し合いました。授業に合わせて東三河建設事務所の職員のかたも来校され,授業を参観されました。発表からは,梅田川を多くの人が利用してほしいやショッピングモールやバスケットゴールを設置してほしいなど,川を身近に感じてほしいという思いが伝わってきました。
2学期終業式
終業式では、今川飛翔さんが代表として、「2学期のふりかえりと3学期に向けての抱負」を立派に発表しました。続いて、校長先生から、3年生の立派に成長した姿に感動したことや進路についての話がありました。1・2年生に向けては、新しい年や学年に向けての激励の言葉がありました。最後に、交通安全担当や生活担当の先生から、「命を大切にする(自分の身は自分で守る)」、「SNSの使い方には十分に注意する」など、冬休みの生活に関する話がありました。
約2週間の冬休みに入ります。南稜中生徒の皆さんが有意義な休みを過ごし、3学期には元気な顔で再会できることを楽しみにしています。
梅田川サミット
12月20日(月),大崎小4年生と南稜中1・2年生で,今年の梅田川に関する総合学習発表を行いました。大崎小4年生の発表では,季節ごとの干潟観察から,生物の様子が大きく変化する様子が写真とともに紹介され,「フジツボが季節によって閉じたり開いたりすることは知らなかった」と変化の大きさに驚く生徒が多くいました。1年生の発表では,梅田川の生物を守るために,私たちがクリーン作戦などに積極的に参加することの大切さを伝えることができました。2年生の発表では,自分たちが住む町のことを知ることで,災害が起きた時にいち早く身を守ることができることが伝わりました。どの発表も,それぞれが相手に伝わるように発表を工夫し,気になったことを質問して聞きあう姿が印象的でした。この会をきっかけに,さらにふだんの生活で梅田川との関係を見つめなおし,より身近に感じてほしいと思います。
行商(大清水まなび交流館)
9:30~11:00という短い時間にもかかわらず,多くの利用者の方に商品を買っていただき,生徒たちもとても喜んでいました。
立ち寄っていただいた皆様,本当にありがとうございました。
2年生でビジネスパークを開催
11月15日,2年生は5,6限でビジネスパークを行いました。ビジネスパークは外部講師のがたを招き,仕事について話を伺ったり,体験をしたりする行事です。生徒たちはそれぞれの講座に分かれ,働き甲斐や職業特性といった,名前だけでは想像もつかないような内容に耳をかたむけていました。講師のがたの「どんな仕事に就いても,今学んでいる一般教養は必要ですよ。」という言葉にも大きくうなずき,真剣に話を聴いていました。
講座を開いてくださった講師の先生がた,ありがとうございました。
体育祭
11月10日に体育祭が行われました。本来は5月に行う予定でしたが,9月に変更,更に11月へと変更され,いくつかの制限はありましたが,全校で行うことができました。久しぶりの学校行事で多くの保護者のかたにご観覧いただきました。
午前の部では全員リレーと長縄が行われました。全員リレーでは,どのクラスも一生懸命走り,抜きつ抜かれつの接戦を繰り広げました。特に3年生は誰もが力強い走りを見せ,最高学年らしいチームワークでバトンを繋いでいました。
長縄ではクラスが団結し,練習の時より多く跳べたクラスがいくつもありました。
午後の部は応援合戦と新種目の台風の目が行われました。応援合戦では,団の色を意識した応援合戦が繰り広げられ,どの団も精一杯の声と大きなダンスを披露してくれました。
台風の目では,学年の枠を超え,タイムトライアル形式で行われました。どのクスラも協力して競技に臨み,クラスの気持ちを1つにしていました。
どの団も一生懸命に応援し,お互いに励まし合っている姿をあちこちで見ることのできた体育祭になりました。
結果は以下の通りでした。
学年優勝 1年 桃団(1-4)
2年 桃団(2-4)
3年 桃団(3ー4)
総合優勝 桃団
応援合戦金賞 桃団
銀賞 黄色団,橙団
青少年健全育成会「青少年賞」受賞
この度、令和3年度青少年健全育成表彰において、南稜中学校生徒会が、「青少年賞」を受賞しました。本校生徒会が、生徒会長を中心に、様々な校内ボランティアを企画運営し、生徒自身が主体的に学校をより良くするための意識向上に貢献したという観点で受賞が決まりました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、例年実施している地域貢献ボランティアが実施できなかったため、自分たちにできることがないかを主体的に探し、前生徒会長が、「君を守り隊(学校を良くし隊)」を発足させました。これまでに、校内の草取り、教室清掃、ワックスがけ、自転車置き場のペンキ塗り、校内側溝掃除(コロナのため実施できず)など、学校をより良くするための活動を発案してくれました。その内容を、生徒会が議会に提案し、毎回多くのボランティアが集まりました。参加したボランティアの皆さんも労を惜しまない行動で、各活動を盛り上げてくれました。
提案者も、それに率先して協力できる南稜中生も、どちらも素晴らしいと思います。これが、南稜中の伝統として続いてくれることを願っています。また、コロナが収束した際には、地域の方々のために何ができるかを生徒自身が自ら考え、行動してくれることがあればうれしく思います。
梅田川リサーチ
11月4日(木),2年生は梅田川リサーチを行いました。梅田川リサーチは総合的な学習の一環として現地調査を目的として行われました。生徒はそれぞれのテーマ(防災,水質,動植物,ごみ)に分かれて学習を進めてきました。学びを深めてきた梅田川ですが,現地のごみの多さや調べ学習では出てこなかった生物を見つけるなど,現地での気づきも多くありました。また,2年生になって初めての校外学習だったこともあり,生徒たちは生き生きとした表情を見せる場面が多く,積極的に活動することができました。
第2回 梅田川クリーン作戦
南稜祭
新型コロナウイルスも少し収束し始め,縮小したかたちで,南稜祭を実施することができました。今年のテーマは「フレッシュ~心をつなげ!みんなで騒げ!南稜魂!!~」です。
午前の部では体験講座があり,午後の部ではグラウンドでの有志発表や和太鼓がありました。
体験講座では22の講座を開設し,生徒一人一人が興味のある講座に参加しました。ふだんの学校生活とは違った姿や表情を見せる場面もあり,生徒のみなさんにとっても貴重な体験になったようです。多くの体験講座を開設することができたのは,ご協力いただきました外部講師の方々のおかげです。本当にありがとうございました。
午後の部は吹奏楽の演奏から始まり,有志発表では,この日のために練習を積み重ねてきた多くの生徒たちの特技(ピアノ演奏,ダンス,お笑いなど)を披露してくれました。見ている生徒たちも一緒に手拍子をする場面や,面白いネタにみんなで笑う場面など,楽しいひと時を過ごすことができました。
全校からデザインを募集し,全校生徒で作り上げたテーマアートを披露しました。
フィナーレでは,全校生徒が色団ごとに集まって円を作り,「フレッシュダンス」を踊りました。アンコールの声が何度もかかり繰り返しダンスを踊って楽しみました。最後の最後で色団のタオルを上に投げて,心を一つにつなぎました。
競書会
教科学習でもESDやってます!
南稜中学校では,総合的な学習の時間だけでなく,国語や数学などの教科学習でもESDを行っています。その1つが「授業の中にSDGsの視点を取り入れること」です。
例えば,2年国語「モアイは語る-地球の未来-」では,②飢餓をゼロに⑮緑の豊かさを守ろうについて触れ,イースター島の歴史を根拠に「私たちは,今あるこの有限な資源をできるだけ効率よく,長期にわたって利用する方策を考えなければならない」とする筆者の論理の展開について納得できるかを考え話し合う授業を行いました。納得できるという意見が多い中,「イースター島の歴史が地球の未来に繰り返されるというのは言い過ぎではないか」という意見や,「現代の科学技術の進歩によりイースター島の歴史が同じように繰り返されるとは限らない」という意見も出ました。3年道徳「よみがえれ,日本海」では,⑭海の豊かさを守ろうについて触れ,タンカー船の沈没により流れ出した重油の回収作業に命がけで取り組むボランティアの存在を知り,自分だったら重油の回収作業を継続するかやめるかについて話し合いました。授業後の生徒のふり返りには,「誰かがやらなければいけないことは自分がやるという積極的な思いが未来を変えることになるということがわかりました」「死ぬのは怖いという友達の意見を聞いて確かにそうだなと思いました。でも亡くなるまで頑張ってくれた人がいたなら,自分たちもその人の死を無駄にしないように頑張った方がいいと思いました」「海を汚すのはとても簡単だけど,それを元通りにするのはたくさんの人の助けが必要なんだなとあらためて感じました。今は梅田川もごみであふれているので,またみんなで力を合わせてきれいにできるようにしたいです」と,環境問題を自分事として捉え,身近なところから動き出そうとする思いが感じられました。
このように,教科ごと,学年ごと,どの単元でどのSDGsを意識するのかということを1枚にまとめたのが「SDGs実践計画表」です。これには行事,委員会活動も含まれ,南稜中ではすべての教育活動においてSDGsを意識した取り組みが実践されています。愛知県ユネスコスクール交流会に代表生徒が参加しました
10月16日(土)名古屋のウィルあいちで行われた「愛知県ユネスコスクール交流会」に3年生の代表生徒3名が参加し,総合的な学習の時間に取り組んできた梅田川の環境学習について発表しました。テーマは「梅田川を未来へつなぐ~持続可能な社会の実現にむけて~」です。3人は「鉄炭団子による水質改善」「大崎小学校や地域と協力して実施した梅田川クリーン作戦」「ポスターや動画,すごろくによる情報発信」について,写真を交えたパワーポイントを自分たちで作成し,同じ愛知県内のユネスコスクールである豊田東高等学校,愛知商業高等学校の生徒にプレゼンしました。発表後のディスカッションでは,「今後,鉄炭団子を梅田川に投入する予定はあるか。」という質問に対し,「現時点では安全性を確認している段階なので,今後の活動にご期待ください。」と,堂々と受け答えする姿も見られました。また,会場の様子をオンラインで見てくださった三谷水産高等学校の先生から「本校でもマイクロプラスチック問題について研究をしており,発表してくれた内容が大変興味深かった。」とお褒めの言葉をいただきました。分科会後,ファシリテーターを務めてくださった中部大学の古澤礼太准教授から,「SDGsの17のゴールを輪状に並べ,その中心に梅田川を置くことで,他にもさまざまな問題に気づくことができる。人と人,人と環境,環境とお金など,さまざまなつながりを意識した教育活動を今後も続けてほしい。」と激励の言葉をいただきました。南稜中学校のESDの取り組みを愛知県内に広く発信することができました。